シリコンバレーで開催された「Augmented World Expo」参加レポートです!
2016年6月6日 月曜日 | BIZ & TECH
こんにちは、安田です。
さて、2016年はVR/ARにとって確実にターニングポイントになりそうな気配ですが、6月1日〜2日にシリコンバレーにあるSanta Claraコンベンションセンターで「Augmented World Expo」という展示会が開催されました。そして今回、私たちが北米新規事業の立ち上げをお任せしているシリコンバレー在住のヒロさんに会場の様子をレポートしてもらいましたので、写真とともにお伝えしたいと思います。
Augmented World Expoとは?
以下、サイトから抜粋します。
Augmented World Expo™ (AWE) is the world’s largest conference and expo for professionals focused on giving people real superpowers through Augmented Reality, Virtual Reality and Wearable Technology. This year’s event takes place at the Santa Clara Convention Center in California on June 1-2, 2016. It is produced by the non-profit organization AugmentedReality.Org.
訳すと「Augmented World Expoは、AR、VR,そしてウェアラブル技術を通して人々にリアルなスーパーパワーを提供することにフォーカスしたプロフェッショナルのための、世界で最も大きなカンファレンスでありエキスポです。今年のイベントは2016年6月1日〜2日にカリフォルニアのサンタクララコンベンションセンターで開催されます。プロデュースはNPO団体のAugmentedReality.Orgです。」
。。。すみません、超直訳ですね(汗)。。。ということで以下、ヒロさんのレポートをそのままお届けします!
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今回は150弱の展示参加がありました。会場はAR, VR, Wearableに分けられていましたが、一番活気があったのはARコーナーでした。以下、気になったブースをレポートします。
ATHEER
多くの出展者は既存のHMD(HTC Vive, Oculus, GearVRなどが使われてました)を使っている中、自社開発でIndustrial, Medicalなどのビジネスに向けて、かなり実用性の高いAIR GLASSESのデモに行列が出来ていました。AIR(Augment Interactive Reality)とInteractive性が非常に高く、メガネを通じていろんな情報が見えるだけでなく、それをハンドジェスチャーを使って拡大、縮小、移動などが自由に行えます。
Webサイト:http://atheerair.com/
Optech4D
デモではGearVRを使っていましたが、HMDは何でも良いようです。Industrial向けにTrainingとか実際の現場での作業の際に使う環境の設計と準備を行うサービスを提供しています。北米ではShellがビックユーザーだそうで、プラントに行く前にプラントの中に入りエンジニアが作業を行うSimulationをしたり、危険なエリアを事前に把握するなどのメリットがあります。エンドユーザーからCADデーターをもらい、それをAR環境に対応できるように加工して会社に提供するようです。完全に大きなBusiness向けのモデルです。
Webサイト:http://optech4d.com/
Lifeliqe
教育向けに3DのAR環境を提供しています(ターゲットは個人)。iPadでは(ARではありませんが)すでにコンテンツを提供しており北米では$9.99でサービスが受けられます。近い将来にHMDと一緒にAR環境を彼らのコンテンツと一緒に提供するようです(コンテンツの販売をサブスクリプションモデルで提供)。デモでは恐竜が歩いているジャングル内に入るものでしたが、ARの臨場感は凄いです。HTC Viveで映像は1080p?程度なので、明らかに作り物とわかりますが、それでもその中に自分がいると錯覚するのはARの恩恵だと思いました。
Webサイト:https://www.lifeliqe.com/
zSpace
こちらも教育と医療をターゲットにしたVRを提供できるHWです。モニター+3Dに見えるメガネをセットにして販売やリースを行っているようです。モニターにはタッチペンが付属しており、VRを通じて見えるオブジェクトのコントロール(移動、回転、カットなど)はタッチペンで行います。VRを通じて見ることでオブジェクトの構造が非常によくわかります。デモでは人間の心臓。値段は現在のリース価格で年間に$20,000でモニター10台+60種類のライブラリだそうです。
Webサイト:http://zspace.com/
Tactical Haptics
VRの世界に専用のコントローラを使って、モーメントや慣性を作り出すHWを販売しています。例えばVRで出てきたオブジェクトを掴んだ際に重さを感じたり、動かす際に慣性を感じたりすることができるデバイスです(写真ではHTCのコントローラーの一つに取り付けられています)。デバイスは手でつかめる細長い円筒形でその筒の部分に可動部品がつけられていて、それが動いたり、振動することで重さや慣性を感じさせています。デベロッパーキットは現在リリースしたばかりで、開発会社には無償で貸し出しているそうです。製品の発売は年末で$200~400で初期製品を発売し、将来は$100程度のMSRPを検討しているそうです。
Webサイト:http://tacticalhaptics.com/
Queen B Robotics
5台のカメラを内蔵して360度全方位撮影ができるドローン。発表は昨日行ったばかりだそうです。$1000~ $1900(カメラの解像度と内蔵メモリ容量で違う)。これがあれば、ドローンをだいたい近くに飛ばしておいて、後で好きな角度や方向の映像を見ることができるそうです(僕も実際にドローンを操縦したことがあるのですが、
操縦自体はそれほど難しくないのですが、カメラの向きをコントロールを同時にするのがなかなか簡単にはいきませんでした。最近リリースされたDJIの機種は映像から目標物を見つけて、それを追尾撮影できる機能がありますが、Queen Bはそれの一歩進んだものですね)
Webサイト:http://www.queenb-robotics.com/
uSens
中国人とアメリカ人が共同で始めた会社のようです。通常のHMDには周辺の環境を見るSensorがついておらず、それを独自に付けた製品がHololensやATHEER になると思いますが、その外部向けのセンサーだけを廉価で作っているのがuSensになります。写真に撮りましたが、薄いライターくらいのサイズのデバイスです。これらを付けたHMDでオブジェクトに対してハンドジェスチャーができることを示すデモを行ってました。
Webサイト:http://www.usens.com/
その他ブースの様子など
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以上、レキサスの北米新規事業立ち上げ責任者、ヒロさんによるAugmented World Expo」参加レポートでした。今後もレキサスでは国内外で開催されたテクノロジー系カンファレンスの参加リポートを随時お伝えしていきたいと思っていますのでご期待下さい♪