全国のプロダクトマネージャーが一堂に会した「Japan Product Manager Conference 2016」に参加しました
2016年10月28日 金曜日 | BIZ & TECH
Japan Product Manager Conference 2016
「自分と同じ役割の人、世の中にどれくらいいるんだろう」
と若干孤独を感じていた(沖縄の)夏の終わりに、ふと飛び込んできたイベント。
Japan Product Manager Conference 2016
10/24-10/25の2日間で日本中のプロダクトマネージャーが集うというこのイベントに行ってきました。
当初の枠300人に対し、400人以上のプロダクトマネージャーが集まる盛況ぶり。
一般的に露出が多いのは経営者やエバンジェリストであることが多く、プロダクトの責任者であるプロダクトマネージャーがこんなに集うシーンを見たのは初めて。
1人1個のプロダクトがあるとすると400個のプロダクトが集まっているということになり、それだけで興奮が抑えきれません。また、カンファレンスの登壇者の充実ぶりが参加者を増やす後押しをしているのは間違いないかなと思いました。元Google、現Incrementsの及川さんや、Nianticの河合さん、メルカリさん、スマートニュースさん、freeeさん・・・。
2日間のイベントで印象に残った言葉
プロダクトマネージャーの役割は簡単に言うと「その他全部w」
プロダクトの対象ユーザーによってプロダクトマネージャの求められるスキルは若干変わる。例えば、対象ユーザが開発者の場合は、ある程度開発スキルも求められる、など。
プロダクトマネージャーがルーチンワークだけを実施していたらそれは終わり。変化の局面にいるからこそプロダクトマネージャーが必要。
CEOに一番近いのがプロダクトマネージャー
PMは権限はないけど責任はある
プロダクトマネージャー = mini CEO
ママとプロダクトマネージャーは似ているw
プロダクトマネージャーが意識するべきはTraction
良い物作ったら売れると思ってたけどそんなに甘くなかった
プロダクトマネージャーは新卒採用から育てられる専門職
Timersのわたさんのブログにもありますが、「プロダクトマネージャーはその他全部w」が本当にしっくり来る言葉で、分かりやすい!
そもそもプロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーは違う
以下の記事がとても分かりやすいです。
http://tannomizuki.hatenablog.com/entry/2015/08/15/092259
プロダクトマネージャーはWhatとWhy
プロジェクトマネージャーはHowとWhen
つまり、
プロダクトマネージャーは仮説で顧客を設定し、その顧客(ユーザ)の本当に求めているものを明確にして何を提供するべきかに責任を持つ。
プロジェクトマネージャーはその提供物をいつまでにどのように実現するかに責任を持つ。
ということになり、根本的に役割が違うことが分かります。
プロダクトマネージャーの役割は簡単に言うと「その他全部w」
とあるセッションで出た言葉。超分かりやすい。具体的に「その他」とは何か、企業・組織によって異なるかもしれませんが、私の場合はエンジニアとデザイナーで構成されている少数チームのため、エンジニアやデザイナーさんがあまりやらないこと「その他」として以下の通り書き出してみました。
ステークホルダーへの説明資料の作成
チーム間の進捗・情報共有の運営
ユーザーとの対話(ポジティブ、ネガティブフィードバック両方・・)
実現内容の落としどころの決断
もめているときの仲裁
Issue Tracking
特許
KPIの収集と対応策の検討
プロダクト名称の募集、決定までのマネジメント
ブランドステートメント、ブランドコンセプトの検討
顧客獲得のための戦略検討、実行(トラクション戦略)
問題が起きた時の暫定対策、恒久対策の立案、実行
ユーザ体験の概要検討とレビュー
飲み会、バーベキューパーティの企画
合宿の企画
事業計画の検討
外部委託先との契約
アライアンス
多い!!
プロダクトマネージャーが意識するべきはTraction
2つのセッションで「トラクション」という言葉を活用していました。「Traction」は直訳すると「牽引力」ですが、この場合は「成長する兆し(つまり顧客を獲得すること)」のことです。10/1の自社の全社員MTGで、「これからはトラクションチャネル獲得にめっちゃ注力します!」と宣言したばかりで私にとってはホットなセッションとなりました。
セッションで勧められていた以下の書籍は超おすすめです。
倉岡さんのセッションで勧めていた以下の書籍は超おすすめです。
https://www.amazon.co.jp/dp/4873117224
トラクションチャネルには現時点でSEOやSEM、バイラルマーケティング、ビジネス開発、営業、PRなどなど、19の選択肢があります。プロダクト開発において、ついついその企業の経験則から、ビジネス開発やバイラル、SEOなど経験のある方法を2-3なんとなく試すに留めるのではなく、全ての選択肢からたった1つの最適なチャネルを選択することを時間を割り当てて真剣に考えることが重要と書かれています。ブルズアイフレームワークというフレームワークが定義されていますがシンプルでとても便利。ぜひ皆さん読んでみて欲しいです。
良い物作ったら売れると思ってたけどそんなに甘くなかった
良いもの作ったら売れると思ってました。実際、この3年で開発してきたプロダクト2つは、プロダクト開発中心で、トラクションチャネル獲得が後付けになり、市場で顧客を獲得するのにリリースしてから多くの時間を要してしまいました。プロダクト開発とトラクションの力の配分は、50:50(書籍:Tractionより)、とも言われています。
登壇者の皆さんの話を聞きながら改めてトラクションの重要性について理解を深めることができました。
プロダクトマネージャーは新卒採用から育てられる専門職
プロダクトマネージャーは米国などでは専門職として明確に定義されているとのこと。新卒のプロダクトマネージャーが居る、というのは本当に驚きでした。経験・ノウハウが無いと出来ないのではと思っていた役割、もちろん、経験・ノウハウは必要なのですが専門技術として教える事が出来る、ということで認識が変わりました。夕方のネットワーキングタイムで、サッカーに例えた話が分かりやすく、
「プロダクトマネージャーは、監督ではなく、ゴールキーパーのような存在」
つまり選手の一員であり、いざとなったらシュートを打ちにいくけど、全体を俯瞰していつもチームを見ているというような存在、という意味です。監督は、組織上のマネージャーなどが該当するのかもしれません。
企業によっては、この監督とゴールキーパーを両方実施されているような人もいらっしゃるのではないでしょうか。日本の学生さんにももっと魅力を感じてもらい、プロダクトマネージャーを目指していただけるように、専門性の定義を今後深堀りしていきたいと思います。
アンカンファレンスセッション
アンカンファレンスではレキサスも登壇させていただきました!アンカンファレンスは早い者勝ちで枠が埋まるので、ダッシュで申込み。おかげで、「沖縄」「レキサス」を覚えていただき、ネットワーキングタイムで沢山の方と交流できました。
ネットワーキングタイム
各セッションも有意義でしたが、このネットワーキングタイム、22時すぎまで話題が尽きる事無く大変盛り上がりました。技術的なカンファレンスにいくとプロダクトマネージャーは少数派ですが、今回は全員が同じ役割w。お互いの悩みの共有や意見交換など皆さん話したい事が沢山あったようです。
最高の運営
運営は超最高でした。Day1のアンケート結果を収集して翌日のDay2では、机が用意されていたり、セッション中にQAタイムを設けてくれたり、ネットワーキングタイムも時間を延長してくれたり、とにかく生きた運営と言いますかスピードが素晴らしかったです。ランチもディナーも全部用意されていました。
プロダクトマネージャーカンファレンス実行委員会の皆様、本当に素晴らしい機会をありがとうございました! 沖縄でも開催できるように、プロダクトマネージャーという役割にもっと興味を持っていただけるように、活動していこうと思います。
最後に
Product Manager Conference2016は最高のイベントでした。来年も開催したら必ず行きます。
学生・社会人の皆さんで、プロダクトマネージャーにご興味のある方は是非ご連絡を。
沖縄のレキサスに遊びに来てください。
Facebook https://www.facebook.com/keigo.onishi
Twitter @keigo_on
合宿といえばレキサス
http://www.lexues.co.jp/product/2944/
プロダクトマネージャー募集中です
https://recruit.lexues.co.jp/career/product-manager/185/
最後まで読んでいただきありがとうございました。
#pmconfjp