SGI 本社を訪問してきました
2009年11月9日 月曜日 | その他
下門です。
去る4日に, 弊社代表の比屋根と私で, San Francisco 湾東部(East Bay)の Fremont 市に位置する SGI 本社を訪問してきました。そこで同社が製造・販売する, コンテナ型モジューラデータセンターである ICE Cube を見学してきました。
主席プログラムマネージャの Daniel Robbins 氏から, ICE Cube の概要や特徴の説明を受けました。
コンテナ内部が密集状態にあるため, ファン効率が上がり, 室温のムラが少なく, 通常のデータセンターよりも高い温度(省電力)で運用できるとのことでした。その結果, 電力利用効率を示す PUE は 1.2(一般的なデータセンターの PUE は 2.0 程度)で, 最大 80% の省電力化が実現できるとのことでした。また, コンテナ内部の設定は全て外部から制御でき, Daniel 氏曰く, プラグを通じて, 電力と水とインターネットを供給すれば後は “just lock the door(ドアを閉めるだけ)” だそうです。
コンテナの外壁は, 銃や小型の爆弾にも耐えられることが実証済みで, NASAや米国陸軍がこれを導入しているほどです。
↓ICE Cube の外観
密集度や移動性の高さの他, コンテナが一般的にありふれたものであるということも, コンテナ型にする利点の一つです。すなわち, 外壁の塗装を変えれば, それが倉庫にあろうと屋外にあろうと, 一見しただけではデータセンターと認識できないので, 外部脅威に対するリスク軽減につながるという訳です。外壁が柄が無いコンテナも見せて頂きました(下記の写真)。
↓柄無しの ICE Cube
見学したコンテナは, 縦が40 ft.(12.2 m)横が8 ft.(2.4 m)高さが9.5 ft.(2.9 m)のタイプでした。人がすれ違えるスペースは確保ししつつも, 無駄のない設計でした。内部には監視カメラ, 入退出用のカードキー, UPS が配備されており, データセンターの品質評価基準である Tier I を満たしているとのことでした。
↓ICE Cube の内観
同社の他にも Sun Microsystems, HP, Dell が同型のデータセンターを製造・販売しており, Google は自社のデータセンターの一部として独自にこれを製造しているとのことでした。今後もコンテナ型データセンターは普及していくでしょう。
↓最後に Daniel 氏と ICE Cube の前で記念撮影
P.S.
ICE Cube 型の USB メモリを頂きました。Daniel 氏曰く, 「持ち運び可能」「プラグに接続するだけでデータ転送ができる。」という ICE Cube のコンセプトそのものであるとのこと。これに習って, 我々も自社のサービスや製品を連想させる, 素敵なノベルティグッズを考案したいですね^^
↓ICE Cube 型 USBメモリ