サンフランシスコで開かれたサーチエンジンマーケティングのカンファレンス「Search Engine Strategies San Francisco」を覗いてきました
2010年8月22日 日曜日 | その他
こんにちは、コーポレートデザイン部の安田@シリコンバレーです。
さて、先日サンフランシスコで行われましたカンファレンス「Search Engine Strategies San Francisco」を覗いてきましたので、その時の様子をお伝えしたいと思います。
会場はもはやおなじみMoscone Center。アップルの各種イベントやGoogle I/O、それに私たちが去年参加したWeb 2.0 Expoの会場としても毎回使われています。
「Search Engine Strategies」は文字通りサーチエンジンに関する展示や講演が集中的に行われるカンファレンスとなっており、今回も3日間で約70の講演が行われていました。ただ、これらを聴講しようとすると10万円から15万円ほどかかることもあり、今回は無料で聞けるキーノートと展示のほうを見て回りました。
展示のほうは約80のブースが出ておりましたが、やはりSEOやSEMをサポートするサービスが数多く出展していました。WebサイトにJava Scriptを埋め込み、そのサイトでのユーザーの動きを全部吸い上げてデータ分析にかけるようなサービスとか。だいたい1ヶ月100ドル程度から始められるような料金体系となっていました。また、Paid Search(任意のキーワードでの検索結果に有料で自社サイトへのリンクを表示させる)の最適化サービスもたくさん出ており、月額100ドル程度もしくはユーザーのクリックごとに課金されるような形となっていました。
あと、ちょこちょこと見られたのが「Local」という言葉。つまり、地域を絞ったインターネットマーケティングなわけですが、その取り組みを支援するサービスも少なからず見受けられました。確かにそのニーズはありそうですね。
加えて、Webアナライズ、コンバージョン、ソーシャルメディア、SEO、Eメールといったインターネットマーケティングのトレーニングを行っている企業のブースもいくつかありました。料金は1ヶ月1コースで300ドル。トレーニングはすべてオンデマンドのストリーミングビデオで行われるとのこと。予算に余裕があれば受けてみたい。。
あとはインターネット上でニュースリリースPRを代わりにやってくれる会社とか。こちらは一回につき80ドルから360ドルまで4つのバリエーションがあり、料金に応じて露出度が増していく形になっています。重要なプレスリリースを行う場合はこういう会社に頼んでみるのも全然アリでしょうね。
さらに少々気になったのが、アメリカンエクスプレスがサーチエンジンマーケティングに関するサービスを行っていたこと。こちらでは以前よりBank of AmericaがSaaSの取り次ぎサービスをやっていることが話題になっていましたが、異業種、それも大手の参入が今後も増えてくるのではと感じました。
「Paid Searchをより良くするための9つの取り組み」が書かれた同社の冊子。チェックリストとかもあって、すごくしっかりした作りになっています。
また、カンファレンスのほうは前述の通り無料のキーノートスピーチを聞いたのですが、こちらもとても良かったです。
スタンフォード大学のBJ Fogg氏による「Hot Triggers」というタイトルの講演。こちらの要点は以下の一文に付きます。
「Put “Hot Triggers” in the path of motivated people.」
この考え方はいろいろなビジネスの場面で使えると思いますが、オンラインサービスに当てはめて言うと、
「ユーザーにクリックしてもらいたいなら、モチベーションが上がっている人たちの行動経路に適切なホットトリガー(ユーザーの行動を促すリンク)を置け」
ということですね。で、そのあたりがうまくできているのがfacebookであったりするわけで。。
というわけでインターネットマーケティングというと難解なイメージがついて回りますが、BJ Fogg教授の「Put “Hot Triggers” in the path of motivated people.」はネットマーケティングの基本、かつ確実にツカえるマントラだと思います。みなさんも、ご自分の関わるサイトの適切な場所にホットトリガーが置かれているか、あらためて確認してみてはいかがでしょうか。
<オマケ画像>
今回の戦利品。Googleのルービックキューブキーホルダーはちゃんと遊べます。ほかにTシャツとかももらいました。