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レキサスブログ

NVIDIA社に「INCEPTION PROGRAM」のパートナー企業として認定されました

みなさまこんにちは、安田です。

さて、今週月曜日に報道発表させていただきました、レキサス、AI分野の革新企業としてNVIDIA「Inception Program」のパートナー企業に認定というビッグニュース。自分でビッグニュースというのも微妙ですが、、いえいえ、それだけの重みは十二分にあるトピックですので、ここレキブロでもその内容をしっかりとお伝えしたいと思います。

1.NVIDIAってどんな会社?

そもそもNVIDIAさんがどんな会社かということですが、もともとはGPU(Graphics Processing Unit)、つまりコンピュータやゲーム機の中で画像処理を行う演算装置を専門に開発・販売している会社として長く知られていました。本社はシリコンバレーのサンタクララというところにありまして、私もあちらに赴任中はよくNVIDIA本社の前を通ったりしていました。
NVIDIA公式サイトはこちら

ちなみに「CPU」という言葉はよく聞くと思いますが、これはCentral Processing Unit(中央演算処理装置)の略です。

2.NVIDIA社がAI?

次に、なぜそのGPU開発のNVIDIA社がAIに関係しているのか、なぜいまAI/Deep Learning業界でNVIDIA社がリーディングカンパニーとなっているのかについてですが、基本的にAIやDeep Learningといった分野においてはとにかく大量のデータを計算処理にかけ、場合によってはスピーディーに結果を返す必要があります。その際、いわゆる「CPU」を使うと膨大な時間、もしくは非常にたくさんのCPUを用意しなければならないところを、もともと画像処理、ひいては並列分散処理を得意とする「GPU」を使うと、「CPU」に比べ大幅に少ないリソースで同じことができてしまいます。例えば、CPUなら2000個必要となるところを、GPUなら12個で処理できてしまうそうです。そこがAI/Deep Learning系のニーズにピッタリとハマった、というわけです。

<参考記事>
・AIの発達でNVIDIAが活躍するワケ
https://innovation.mufg.jp/ai/384

・AI時代、NVIDIAが当面は無敵と思える理由
http://ai-4-u.com/cases/column-by-tsuruaki-yukawa-2

また、NVIDIAはいまやグラフィックスのチップを開発するだけでなくAIのソフトウェア領域にも事業領域を広げていて、例えば以下はNVIDIAがCES 2017で発表した自動運転車です。彼らによるAIを駆使した自動運転用のコンピュータとソフトウェアが使われています。

このクルマに載っている自動運転用のコンピュータはこちら
でもってこのクルマに載っている自動運転用のソフトウェア開発キットはこちら
いずれもNVIDIA社製です。。。!

3.レキサスがAI?

では次に、レキサスとAI/Deep Learningの関係についてご説明したいと思います。レキサスがAIというとちょっと意外な感じもするかもしれませんが、実は以前からDeep Learningの分野での研究開発を始めています。

まず、、実はレキサスのメンバー、いまこちらでAI/Deep Learningを活用した自動運転の研究に関するトレーニングを受けています。噂によるとこのトレーニングは誰でも受けられるものではなく、国内でも限られた数の人しか受けていないそうです。

そして具体的なサービスでのAI/Deep Learning活用というところでは、プレスリリースでもお伝えしていますが、レキサスがパートナー企業のバリューブリッジさんと一緒に展開しているブライダル写真集の編集クラウドサービス「PhotoBridge」において、類似写真を自動的にまとめてくれる仕組みを開発しています。結婚式の写真というのは実に何百枚にもなりますので、それらを一枚一枚チェックしながら選定するのはとても根気のいる作業なのですね。そこで、裏側ではDeep Learningの技術を使って、類似写真をあらかじめまとめてくれる仕組みを作っているところです。

また、これは今後3年くらいかけてサービス化する予定ですが、先日発表させて頂いたレキオ・パワー・テクノロジーさんとリバネスさんとの協業のもと、アジア、アフリカ、中南米、発展途上国向けに、エコー診断機で撮影された画像の自動診断サービスを提供することを目指しています。それによって、お医者さんが少ない地域でのエコー診断が可能になっていきます。

また、ハロペ社と共同開発している動物病院向け顧客/会計管理クラウドサービス「ハロペH」と、ペット向けウェアラブルデバイス「ハロペiz」のデータを掛け合わせ、そこにDeep Learning技術を用いることで、大切なペットの予防に繋げていきます。

4.「INCEPTION PROGRAM」とは?

さて、今回レキサスがパートナー認定を受けた「INCEPTION PROGRAM」ですが、この認定を受けるとNVIDIA社のGPUハードウェアリソースを利用することができたり、最新のソフトウェアを使うことができたり、専用のオンライントレーニングコースを受けることができたり、マーケティングの支援を受けられたり、投資を受けることができたり、、、といったさまざまな形でNVIDIA社のサポートがあります。
詳しくはこちらをご覧ください。

5.NVIDIA x レキサスで何が起こる?

AIというといろいろな話題が昨今メディアに取り上げられていますが、レキサスではこのように、顕在化/潜在化している社会問題の解決に向けて、この機会を活用させて頂きたいと考えています。

さらに、ここ沖縄でAI/Deep Learning技術を使って構築した社会課題解決モデルを発展途上国に輸出するなど、今回頂いた大きなチャンスを、沖縄という場所にとらわれることなく活かしていく方法があるのだろうと思っています。

私も今回いくつかのAIに関する本を読んだのですが、これからの社会のために、人類のために、地球のために、AI/Deep Learning技術はテクノロジーの根源的な意味を浮き彫りにするものなのではと感じています。

追伸:ご参考までに

レキサス、米大手と連携 エヌビディアとパートナー認定 AI開発を強化(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-452980.html

レキサスの技術評価 米GPU大手がパートナー企業に認定、開発支援へ(沖縄タイムス)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/86375

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